今回は「柏木ハルコ」先生の『鬼虫』というマンガをご紹介したいと思います。
※記事中にはネタバレを含みますので、お先に立ち読みをお勧めします!
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鬼虫のあらすじ
平安時代中期、文明とはかけ離れた原始的な生活をする人々がいました。
彼らが住む島を、都の人間はいつの日からか鬼島と呼ぶようになります。
鬼島の住人はほぼ半裸で生活をしていて、男性だけでなく女性も屈強でした。
そこで生活するトラゴもたくましい女性で、ある日彼女は島に流れ着いた華奢な女性を発見します。
その女性は、数年前に自分のせいで海に流されたタナに瓜二つで・・・!?
閉鎖された社会に生きる女性と、そこに入り込んでしまった女性を描く、新感覚のアドベンチャーストーリーの幕開けです。
鬼虫のネタバレ
都から遠く離れた海にポツリと浮かぶ島。
いつの頃からかこの島に人が住みつくようになり、その名を鬼島と呼ばれるようになりました。
そこに住むトラゴとタナという二人の少女が、崖から海に落ちた一隻の船を見つけます。


トラゴは船に乗り、壊れていないことを確認します。
そして一緒に乗ろうとタナを誘いました。
海も凪の状態だったため、タナはロープで船を固定させてから乗り込みました。
二人は船の上から海に飛び込んだりして、仲良く遊んでいます。
するとそれを見ていた少年が、蟹を捕まえようとしているうちに、誤ってロープを外してしまいました。
二人がそれに気づいた頃には、船は沖の方へ流されてしまっていました。

その言葉を聞いたタナは、必死に船を陸に戻そうとします。
ですが波の力が強く、なかなか船は思い通りに動いてくれません。


トラゴは急いで陸に上がり、大人を呼びに行きます。
しかし彼女の必死な行動は報われることなく、タナはそのまま海に消えてしまいました。
このことを知った大人たちは、トラゴに激しいお仕置きをします。
ロープを外してしまった少年は自分のせいだとは言えず、ただトラゴが怒られているのを見ていることしか出来ませんでした。
数年後、トラゴと少年は子供を作れる年齢にまで成長していました。
そんなある日、トラゴは海辺で遊んでいる子供たちを見つけます。

すると子供たちから女性が倒れていると言われました。
トラゴはすぐにこの女性の元へ駆け寄り、介抱することにします。
なんとか女性は意識を取り戻すことが出来ました。
ですがトラゴはこの女性の顔を見て、愕然としてしまいます。
数年前に海に消えたタナにそっくりだったのです。

その女性をトラゴはひとまず自分の家へ連れて帰りました。
しかし意識を取り戻したはずの女性の体は、異常なほどに冷え切っています。
女性の体を手でさすってあげるのですが、なかなか温まってはくれません。
このままではまずいと思ったトラゴは、自分の全身を使って女性を包み込みます。
何度も何度も全身で彼女を温めるトラゴ。
トラゴの懸命な介抱のかいもあり、女性はようやく回復してくれました。
その後、温かい食べ物を作って女性に与えることにします。

美味しそうに食べる女性を見たトラゴは、彼女がタナだと確信します。
ですが何度タナと呼びかけても、女性が答えてくれることはありませんでした。
この女性をタナだと思いながら、トラゴは彼女のお世話をしていきます。
しかしこの女性の存在が、平穏だった鬼島の生活を一変させることになっていくのでした。
彼女の正体とは一体・・・!?
ネタバレはここまでになりますので、続きは漫画をご覧になってお楽しみください。
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鬼虫を読んだ感想
少女の失踪によって心に大きな傷を負ったトラゴ。
そのためタナに似た女性を発見した時の彼女は、とても嬉しそうな表情を見せています。
女性を献身的に介抱する姿にも、彼女の過去のトラウマの大きさが表れていますね。
彼女の必死な姿に、女性としてのおおらかな優しさを感じました。
原始的な生活が、一人の女性の出現によって崩壊していくところも面白かったですよ。
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こんな人におすすめ♪
アクション漫画とヒューマンドラマが好きな人におすすめの作品です。
二つのジャンルの良いところを融合させたような物語になっています。
独特な世界観をじっくりとご堪能ください。
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